75弾
シリーズ生活習慣病 第75弾!2012.09月号
8人の女神たち
『炭水化物抜き』『1日一食』『きな粉はやせる』
『運動は必要ない』『肉を食べよ』
『熱中症予防にスポーツドリンク』『柑橘類で脳梗塞予防』…
テレビやダイエット本の流行りのフレーズに、皆さん踊らされ、
結果、かねしろ内科はむしろ患者様が増える一方(笑)
正解なのに不正解?!
基本的には、“過ぎたるは…”をもとにひも解けば、自然にわかる内容です。
炭水化物(主食)を抜けば、確かに血糖値は食直後には上がりにくいですが、
油や肉ばかりでカロリーをとると、翌朝の血糖値が上がったり、
コレステロールが増えたり、腎臓に負担かかったり…
3食バランスよく、低カロリーが理想的ですが、
私のように夜の外食活動(活躍?)が激しい場合、
カロリーオーバー防止のため、朝昼抜くことはあります。
でも、野菜やたんぱく質、穀物の1日必要量のバランスは、
夕食だけで完璧にしています。
例えばお寿司屋さんは、野菜が不足しがちですが、
特別に野菜料理を出していただきます(ずるい…)。
ですが、一般的には1食でバランスをとるには、
頭を使い、相当努力が必要です。
きな粉は、確かに油は少ないですが、万能薬ではなく、
お肉の仲間のたんぱく質です。
他のおかずのカロリーが高ければ、当然太ります。
運動し過ぎで無理をするのはいけませんが、
筋肉を保持するべく、散歩をするのは最高です。
肉をまったく食べなければ、鉄や必須アミノ酸不足になりますし、
食べ過ぎれば前述のごとし。
運動選手ならまだしも、患者様がスポーツドリンクを飲むと、
塩分過剰かつ血糖値が上がります。
食事が守れず、動脈硬化が進んでしまう状態で、
柑橘類をとっても、全く無意味…
少し考えればわかることなのに、我々は情報に惑わされやすいですね!
ところで、良くなってきた患者様がこの間、当院の栄養士に
「この女神の言うこときいたらからだよ!」と嬉しいお言葉を。
そうそう、何か行動を起こす前に、
ぜひとも女神に相談してからお願いしますね!