67弾
シリーズ生活習慣病 第67弾!2012.01月号
「命をつなぐ水」
今年の冬はとても寒いですね。
その寒い中でも通院される患者様を、温かくお迎えすべく、
当院ではホットドリンク(もちろん0Kcalのお茶程度です!)をご用意し、
患者様にご好評いただいております。
実は、他にも意外な目的がありまして…
診察時の会話でこの時期驚くのは、患者様の水分摂取の少なさです。
「水分(水やコーヒー、お茶を含め)は、1日2リットルは飲んで欲しい。」とお話しすると、
「え?1日1リットルくらいしか飲んでいない…。」と、驚かれる方が多いのです。
糖尿病の合併症の1つに、『糖尿病腎症』があります。
長年の糖尿病のコントロールの状態などで患うもので、全員が患うものでもないのですが、
腎臓の主な働きのひとつ、『身体にある不要なもの(老廃物など)を、尿に溶かして身体から出す』
ためには、大量の水分が必要となります。
その腎臓の働きを助ける(腎臓を傷めない)ためにも、水分はしっかりととっていただきたいものです。
また、脳梗塞や心筋梗塞なども、水分摂取が少なく、脱水で血液がドロドロのときに起こりやすい
ものなので、常に身体は水分で潤っている状態にしておきたいものです。
もちろん、心臓病や腎臓病の状態によって、逆に『水分制限』が必要となる方もいらっしゃいます。
ご自分はどの状態なのか、担当医師に確認することが第一ですね。
「1日2リットル飲むためには、”1時間にコップ1杯分”をちょこちょこ口にしてください。」
と、お願いしている以上、
「だって、ここには水がない。」
と、言わせないため(笑!?)待合室に温水と冷水が出る機械を設置しました。
寒い日に、温かい飲み物で、心も身体も潤ってくださいね。