62弾
シリーズ生活習慣病 第62弾!2011.08月号
「お遍路」
私の上司の中島先生は、横須賀で開業(中島内科クリニック)しております。
そのクリニックの廊下には、なんと中島先生の顔面血だらけの写真が貼られています。
この夏、高知県へお遍路に行き、雨の翌日のとある坂道で足が滑り、なんと崖から落ち…!
…そうになったところを顔面で身体を支え、九死に一生を得たとのこと。
『あまりにも辛くて何度もくじけそうになった。しかし、次の宿までなら…と、
短い目標を立てれば何とかクリア出来ることを体験出来た。』
この話を、来院される患者さまに語り、『糖尿病の治療という長い長い道のりを、
短期の目標を積み重ねて行くことで、諦めずに一緒にクリアして行きましょう』
と、伝えているそうです。
さすが、”我が師”と感じました。
お遍路といえば、同じように過酷な運動に明け暮れる、学生のクラブ活動。
若いから大丈夫・脱水予防にと、2リットル入りのペットボトルの
スポーツドリンクやジュースなどの清涼飲料水をガンガン飲んで…意識不明!
いわゆる、”ペットボトル症候群(清涼飲料水ケトアシドーシス)”です。
市販の清涼飲料水の中には100mlあたり5~10グラム程度の糖分が含まれています。
それを2リットルも飲むということは、下手すると100~200gの砂糖を食べたということです。
3グラム入りのスティックシュガーで言えば、33~66本!!
急性の糖尿病となり意識障害がおこる場合があるのです。
糖尿病の遺伝因子を持っている子供は当然ですが、”ペットボトル症候群”は
誰でもなる可能性があり、予測できません。
(常に血糖値を測っているわけではないのですから。)
脱水予防には、まずはお水やお茶が一番!
喉の渇きを感じる前に、小まめにとることが重要です。
必ず皆さん守ってくださいね。