129弾
第129弾 カラスミ2017.03月号
薄くスライスした大根と
かるくあぶったカラスミをあてに
日本酒のぬる燗をあわせる。
そのとき真一文字に力の入った父親の唇がかすかに開き、
甘いお酒の香りが居間の卓上に漂う…
『カラスミは長崎か台湾産にかぎる!
食べてみるか?』
小学生の頃に、いまは亡き父親から教わった訓示?のひとつ。
食べてみたら、夢のようなカラスミの塩梅(あんばい)と、
脂をほどよく受け止める大根の縁の下の力。
あまりの薄さ(笑)とその美味しさに我慢できず、
ごそごそと夜中に、残りのカラスミをむんずと握り、
がぶっ!と…
翌朝、父親からの大目玉は想定内、
母親からの
『男は大胆なほうが出世するものよ!
いい食べっぷりねぇ』
は想定外。
いつしか、
うに、いくら、たらこ、ししゃも、あん肝、畳いわし…
あてを目の前に「燗酒をお願い」している
大人になってしまった自分も想定外(?)
かくして尿酸値が高くなってしまったのは
遺伝もあるけど自業自得。
よし、キッパリ…やめるわけなく
フェブリクという腎臓に優しい
尿酸値を下げる薬を飲み始めました。
あてのように、細胞の数が多いものにはプリン体がいっぱい。
さらにアルコールは尿酸を増やす方向にはたらくため、
最後は痛風になります。
痛い思いをする前にお薬を…
(えっ、食事・アルコール制限は?)
がんばる方には頭が下がります。
ごめんなさい m(_ _)m