36弾
シリーズ生活習慣病 第36弾!2009.07月号
家庭血圧を測りましょう
今年、『高血圧の指針』が、5年ぶりに改訂されました。
今回の改訂のメインは、なんといっても『家庭血圧の指針』が一緒に入ったことです。
今まで、『高血圧の指針』と『家庭血圧の指針』が別に示されていたので、
一般には殆ど広まりにくかったのですが、今回一緒になったことで、血圧が高い方は
ご自身がどのくらいの血圧を目標に改善したら良いか、わかりやすくなったと思います。
病院で測る血圧は、普段の生活と違うため、緊張していつもより高くなる人がいたり、
病院にいることの安心感から、いつもより血圧が下がっている人がいたりと、
これだけでは診断しにくい人がいるのです。
だからこそ、家庭(普段の生活)での血圧を測り、高いかどうかを調べてから治療をするか
(高血圧かどうか)を診断する必要があるのです。
また、高血圧の治療をしている人は、
目標の血圧までコントロール出来ているかをご自身でも把握することで、
自覚症状の少ないこの病気を油断しないで続けられることが出来るのです。
では、いつ家庭で測ればよいかというと…
(1)「朝起きてすぐ(1時間以内)」←冬は暖かいお部屋で/トイレに行ってからでOK
(2)「寝る前」
この2つです。
日中は、動き回ったり、様々な刺激を受けるので、
血圧の変動が激しく、あまり参考になりません。
また、血圧計は、腕に巻くタイプのものがおススメです。
それが一番正確といわれています。
皆さんも、ぜひ下記の表を見て、血圧チェックをしてくださいね。
もちろん、糖尿病がある人の目標血圧は、
外来血圧 「130/80未満」、家庭血圧「125/75未満」と、いうのを覚えてくださいね!
尚、この表は、「最低でもここまで血圧を下げましょう」と、いう目標値です。
ときどき診察室で、「先生、私、家での血圧が110/70なの。低すぎない?」
なんて、相談をされることがあります。
大丈夫です!
正常な血圧の方は、大体このくらいです。
低すぎるのではなく、むしろ正常数値ということなのです。
余談ですが、小学生の血圧は、どちらも2ケタです。
若くて弾力のある血管であれば、大人になってもこの数字です。
それが、長い生活習慣の中で、動脈硬化が進む(血管が固くなる)ことで、
血圧も上がってくるというわけです。
殆どの方がすでに血管が固くなっている年齢から血圧の数値を知るために、
高めのほうが見慣れてしまい、それが普通に感じられてしまうようですね。
これからは、皆さんも是非、家庭血圧を測りましょう。
家庭血圧が高めの方は、うす味(減塩)&運動などを心がけ、
病院で医師・管理栄養士とともに治療を行いましょう!
私たちがお手伝いします!