22弾
シリーズ生活習慣病 第22弾!2008.05月号
忍び寄る恐怖のノ糖尿病合併症
昨年度を振り返りますと、われわれスタッフの熱意が多くの患者さまに伝わったのか(?)
糖尿病患者さまで合併症を起こしてしまった方が非常に少ない、有意義な1年間でした。
しかし、中には突然、『眼底出血』が発見された方もいらっしゃいます。
そこで今回のテーマは、「眼科に行こう!」です。
初めて外来を受診される患者さまには、
1.糖尿病教室
2.管理栄養士・健康運動指導士による食事と運動のお話
3.眼科受診のすすめ、紹介、
を、行っておりますが、この3が一番大事なスタートになります。
眼底の状態が、0~A1(単純型の出血)までであれば、とにかく血糖値を良くしていきますが、
B1(増殖型の眼底出血)以上であれば、かなり慎重に糖尿病のコントロールをしなければ
いけません。
この方針を立てるには、眼底所見が不可欠なのです。
ところが、外来通院に慣れてくると、眼科受診を御無沙汰してしまう方が多数いらっしゃいます。
これは自覚症状が無いためで、「忍び寄る恐怖の出血」は、症状が出てからでは手遅れであることを
つい忘れてしまうのでしょう。
(糖尿病による)動脈硬化が進むHbA1c5.5%以上、ましてや6.5%以上の高度に
合併症が起こるレベルの方は、必ず定期的な眼科受診が必要なのです。
当院では、『糖尿病手帳』のほかに、『糖尿病眼手帳』と、いうのをお渡ししています。
これは、この両方の手帳を介して、眼科医⇔糖尿病医の連携がスムーズにかつ、
的確に行えるための、大切なアイテムなのです。
眼科受診の際、これらの手帳を眼科医に渡してもらい、所見を記入していただき、
また糖尿病医のところでみせていただく・・・。
これが、糖尿病患者様の眼を守るために大切なのです。
そういえば、私も眼科受診は御無沙汰だなぁと、思った方!
近いうちにでも是非眼科に行きましょうね。
そのときは、『糖尿病手帳』と、『糖尿病眼手帳』をお忘れなく・・・。
では、行ってらっしゃ~い!!